女が惚れる最強のギャップとは

こんにちは。マリアップガールでは文学少女という立ち位置でやらせていただいている深芳唯子です。笑 

先日、新宿に向かう京王線に揺られていたときのこと。夕暮れ時の車内はまだそれほど混んでおらず、でもギリギリ座れないくらいの混雑具合でした。 

私は吊り革に掴まったまま、鞄から我孫子武丸さんの『殺戮にいたる病』を取り出して読み返していたんです。あ、イヤミス好きな私のお気に入りの一冊なので、まだの方はぜひ読んでみてくださいね。笑 

そして目の前の座席には、私と同年代くらいの男の人が座っていました。歳は確かに同じ二十代半ばくらいだけど、これまでの私の人生ではあまり縁がなかったような見た目の男性。 

彼は金髪で、首には大きな赤いヘッドホン、だぼっとしたオーバーサイズのデニムには、重そうなシルバーのチェーンを何重にもさげていました。何の音楽を聞いているのか、リズムに合わせて小刻みに首を振っています。 

そう、もし道ですれ違うことがあったら無意識に避けてしまいそうな、ちょっとコワモテの男性でした。 

そのうち、彼がおもむろに本を読み始めました。上から眺める限り、どうやらマンガではなさそう。ページには細かな文字がびっしり並んでいます。 

「何を読んでいるんだろう?」 

私は気になって、さりげなく体勢を変えながら背表紙を盗み見ようと必死になりました(今考えるとかなりアブナイ人ですね笑)そして、電車がカーブしてガタンと大きく揺れたとき、ようやく彼の手元が見えたんです。 

彼が読んでいたのはなんと、司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』。もうね、コワモテ男性の意外すぎるギャップに、一気にキューンとなってしまいました。その格好で歴史小説を読むのか!と。笑 

しかも彼は、杖をついた八十歳くらいのご婦人が乗車してくると、一番にすっと席を立って隣の車両に移動していきました。このギャップも、何ともニクいと思いませんか? 

いつの時代も、恋愛の情況を大きく動かしてしまう強力なカードって、やっぱりこの「ギャップ」だと思うんです。今まで何とも思ってなかった異性の意外な一面を垣間見たとき、どうしてあれほど心を揺さぶられてしまうんでしょうね。 

最もわかりやすい例は、子犬を抱いた不良です。笑 

不真面目で、誰に対してもいつも攻撃的な態度をとる男の子が、雨の日にダンボール箱の中で震えている子犬を抱き上げて頬ずりしているのを見てしまったら…! 

もちろん、現実でそんな場面に遭遇することはありませんが笑、女性はどうしたってこういうベタなギャップに弱いんです。 

ここで私が理不尽だと感じるのは、基本真面目なのにたまに羽目を外しちゃう男性と、基本不真面目でいつもロクなことをしないけど、たまに正しいことを言ったりする男性とでは、圧倒的に後者の方が良いギャップに見えてしまうということ。一体どうしてなんでしょうね。笑 

女性だって同じです。例えば、明るい茶髪の巻き髪にごてごての派手なネイルをしている女の子が、実は家庭的で尽くすタイプだと知ったら、きっと多くの男性がそのギャップに「おっ♪」となるはず。 

でも、私のように地味目な女が「実は夜な夜なクラブに通ってるんです」とカミングアウトしたところで、男性からプラスの評価を得ることは絶対ありませんから。本当に、世の中って不条理なことばかりです。笑 

とは言っても、この「ギャップ」を作るにあたって、真面目な男性がわざと不良を目指す必要はありませんよ。 その気になれば、どんな男性でもギャップを作ることは可能なんです。 

そうですね、身近な例を挙げるとすれば… 

・職場では無口で不愛想な男性がたまに見せる、くしゃっとした笑顔 

・いつもおちゃらけているムードメーカー的な存在の男性が、ふとした時に見せる真剣な表情 

などなど。「いつもとは違う一面」というのがポイントですね。この点さえ意識すれば、どのようなタイプの男性であっても、無限にギャップを作り出すことができます。 

ひと昔前に流行った「ロールキャベツ男子」という言葉も、このギャップを上手く利用した概念でしょう。 

ひき肉をキャベツで包み込んだロールキャベツの如く、一見大人しそうな草食系の見た目をしているのに、ここぞという恋愛の場面では肉食系ばりに積極的な行動を起こす男性のことです。 

その意外性が、世の女性の乙女心をがっちり掴んだ模様。かくいう私も「付き合うならロールキャベツ男子が良い!」と夢見ていた時期がありました。笑 

恋愛映画やアニメ、マンガの中でも、このロールキャベツ男子的要素を持つ登場人物はいつの時代も高い人気を誇っていますね。「花より男子」の花沢類さんもこれに当てはまるのではないでしょうか? 

ただし、同じようなギャップでも、見た目は肉食系なのに中身は草食系という「アスパラベーコン男子」は女性には大不評。笑 

多くの女性にとっては期待を裏切られた!と感じさせてしまうようなので、ギャップモテを狙う男性の皆さんはお気を付けくださいね。